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台湾エクセレンス特集-台湾龍盟複合材料股份有限公司(Taiwan Lung Meng)
公開日 2021-03-08
 

 

一般的な会社員が1日に消費する紙の量は一人あたり平均約45枚にも上るということを、皆さんご存知でしたか?しかし1本の木から生産できる紙の量は、A4換算で平均わずか8,333枚に過ぎません。また、製紙にはさまざまな化学的プロセスが含まれます。紙を捨てるという何気ない行為が、自然環境を破壊し踏みにじることにつながるのです。いくら細心の注意を払おうとも、紙が濡れてしまったり、クシャクシャになったり、カビが生えたりすることはどうしてもあります。紙が無駄になってしまうのは、もはや運命のように避けようのないことです。

 

台湾企業の龍盟複合材料(Taiwan Lung Meng)は、かけがえのない地球とその環境を汚染から守るべく、1998年より全社を挙げて「龍盟環境保護紙(エコペーパー)」の研究開発に取り組んできました。10年以上の時を費やしついに開発に成功したのが、「防水・高耐久ストーンペーパーノートシリーズ」です。製造時に木の伐採や水の使用は不要で、排水や排気も生じません。この現時点でもっとも環境に優しい製紙技術を通じ、次の世代のために自分たちのできることをきちんと果たしていきたいと願っています。

 

「やるべきこと」だけに全力で専念する

龍盟は当初ビニール袋の機械生産を行っていました。ある日、梁石輝董事長はブラジルで発生した森林火災のニュースを目にしました。自然環境が失われていく様を目の当たりにし、梁董事長は、木材パルプによる製紙に取って代わる他の方法がないものか、と思い立ちました。そこで龍盟は、もともと持っていたビニール袋用の炭酸カルシウムをこの「突然のひらめき」に活かす方法を模索し始めました。

 

1998年創業の「台湾龍盟科技股份有限公司」は、ストーンペーパーの研究開発に注力してきました。創業当初、一切前例のない研究開発プロジェクトであり、模倣の対象もない中で、龍盟の研究開発チームは、すべての基礎となる機械の生産から原材料の開発、製品の製造に至るまで、自分たちで一歩一歩模索し、前進していくよりありませんでした。研究開発の道のりは長く、もう無理だとあきらめが頭をよぎることも多々ありましたが、その度に「やるべきこと」に専心するのみという決意と理念が支えとなり、なんとかどん底から這い上がることができました。20億元以上を投じて開発に成功した「龍盟環境保護紙(エコペーパー)」は、建設業界の残材を粉体化して利用し、木を切らず水も使わず、排水も排気も伴わない製品であり、環境保護の概念がそのすべての工程に反映されています。

 

「体験」を重視し市場で成功を収める

企業の成否のカギを握るのは製品だけではなく、マーケティングも重要な一要素となります。「龍盟環境保護紙(エコペーパー)」の発売当時、ストーンペーパーと聞いても多くお客様はそれがどういうものかまったくピンとこないため、石がどうやって紙になるというのか、と強い疑念を抱かれました。そこで龍門では、古典的な方法ながら、お客様や消費者にストーンペーパーの書き心地を体験してもらうこととしました。実際に体験した方の多くが、紙のように繊維を含むわけではないため、一般の紙よりももっと滑らかな書き心地で自然と美しい筆跡になると実感されています。同時に、ペーパーでありながら「防水」というユニークかつ革新的な特徴が、徐々に多くの人々の好奇心を掻き立て、口コミを通じ龍門ブランドの評価が高まっていきました。

 

環境意識の高まりを受け商機を獲得

世界的な環境意識の高まりとともに、龍盟が貫いてきたこだわりはそのまま市場優位性となりました。一般的な製紙工程では大量の汚染物質が排出される一方、龍盟のクリーンな工程では廃水や二酸化炭素の排出はなく、電力消費を抑え、漂白剤も使用しません。それゆえ各国の企業から注目を集めています。

 

龍盟の経営陣は、グローバル展開を念頭に、各国で販売・管理制度および拠点を積極的に構築し、世界の市場動向をリアルタイムで把握するとともに、現地のマーケティングリソース資源の統合を進めています。こうして版図を世界へと拡大することに成功し、「龍盟環境保護紙(エコペーパー)」を多様なニーズに合わせて応用しています。例えば以前、米ホワイトハウスの贈答品や2020年の台湾総統就任式で使用された手提げ袋の原材料は、龍盟の手によるものです。台湾人の暮らしに浸透している統一超商(プレジデント・チェーン・ストア)社の店舗の値札にも、環境保護と防水性という特長を考慮した結果、龍盟が誇りとする龍盟環境保護紙が採用されています。現在龍盟はすでに40カ国以上の認証を取得し、その製品は台湾および海外の数多くの有名企業で広く採用されています。

        

 

防水性と耐久性を兼ね備えたストーンペーパーノート 

グリーンでクリエイティブな台湾エクセレンス受賞製品

今回台湾エクセレンス賞に輝いた「防水・高耐久ストーンペーパーノートシリーズ」は、過去数十年間にわたり龍盟が取り組んできたグリーンの理念を体現するものであり、台湾エクセレンス賞における数少ない文化・クリエイティブ系製品の一つです。文芸品としてのデザインを備え、2016年にはレッド・ドット・デザイン賞も受賞しています。本シリーズはすべて、「岩石」を外観デザインのモチーフに掲げています。岩石の抽象的・幾何学的イメージをビジュアルに採り入れ、スッキリとしたラインとピュアな色合いを表現し、金箔の手法でところどころに散りばめています。エレガントな配色と独創的な表面の質感を作り上げ、岩石の持つ汚れのない純粋さを目の前に再現します。まさに「剛の中に柔を合わせ持ち、柔の中に剛を合わせ持つ」という精神を体現したデザインとなっています。このノートを使う方々がこうした精神のもと、暮らしの中のさまざまな困難を乗り越えていけるよう願っています。

 

「角岩ノート」は、岩石の抽象的・幾何学的イメージをビジュアルに採り入れ、スッキリとしたラインとピュアな色合いを表現し、金箔の手法でところどころに散りばめています。エレガントな配色と独創的な表面の質感を作り上げ、岩石の持つ汚れのない純粋さを目の前に再現します。少女を思わせる優雅な形状でありながらストーンペーパーとして高い耐久性を持ち、「剛の中に柔を合わせ持ち、柔の中に剛を合わせ持つ」ことで、柔と剛が内面で巧みに融合しています。このノートを使う方々がこうした精神のもと、暮らしの中のさまざまな困難を乗り越えていけるよう願っています。

 

「角岩ノート」は、180度水平に開く設計を特徴とし、より快適でスムーズな書き心地を実現します。また底部には収納スペースや名刺用の収納設計も施され、ビジネスシーンでも便利にお使いいただけます。

 

「磊積」シリーズでは、特殊印刷技術を採用し、石の紋様の持つレイヤー感を再現しています。同時に、絶妙な丸みを帯びた角と、大理石紋様の洗練された装丁方法のもと、より一層強靭で耐久性のある製品に作り上げています。糸かがり綴じで、目立たない形でミシン目が入っており、さまざまな筆記用途に応じて使い勝手の良いメモ帳としてお使いいただけます。両シリーズともに、「imSTONE魔擦筆」を使用すれば水や濡れタオルで簡単に文字を消すことができる上、紙が汚れたり毛羽立ったりすることもないため、繰り返し筆記が可能です。このように、龍盟はグリーンな製品づくりと大自然を大切にし、台湾ならではの優れた製品価値をお届けします。

    

 

現状に甘んじることなく新たな製品価値を追求する

龍盟がここまで成長を遂げることができたのは、環境保護の理念があったからこそです。今後も引き続き、「龍盟環境保護紙(エコペーパー)」をいっそう幅広い用途へ拡大していきます。例えば商品やお酒等のラベル印刷においては、その防水という特性を活かし、環境保護の理念を実践しています。コロナの感染拡大に伴う電子商取引の発展を受けて、物流ボックスの製造にも着手しています。龍盟は、自らのささやかな行動が、一本の木の未来を守ることにつながることを願っています。

龍盟によると、台湾エクセレンス賞を受賞したことで、龍門の努力と成果が世に認められるようになったと言います。最近では日本から多くの受注があり、日本市場でもブランドを確かに根付かせています。「台湾ならでは」の高い実力が、国内外で広く認められるに至っています。

今後台湾エクセレンス関連イベントへの参加をお考えの企業に向けて、龍盟は以下のような出展エピソードを披露しています。「私たちはノートを金魚鉢に入れていたのですが、すると審査員や他の人たちが不思議そうに、なぜ表面のインクが滲まないのか、と口々に驚いていました」。龍盟によると、顧客や審査員の注意を引きつけるには、「特色ある製品」に加え、優れたストーリーテリングとデモンストレーション力が求められると言います。龍盟は、自らの経験をもとに、かつての自分たちと同様の苦境にある他の企業を励まし、ぜひともあきらめずに「やるべきこと」に専念してほしいと呼びかけています。そしていつか共に国際舞台に立ち、台湾エクセレンスというまばゆい輝きを世界へと放つことができるよう願っています。

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